その手荒れ、実は病気かも?私が診断された進行性指掌角皮症とは?
毎年冬になるとハンドクリームが手放せないほど手がカサカサ。
ひどいときはひび割れてハンドクリームも染みて痛いことも…
でも冬だから仕方ないと、いつもハンドクリームでなんとかやり過ごしていたのですが、先日、子どもが皮膚科にかかったついでに先生に「手荒れがひどくて…」と話したら、「進行性指掌角皮症(しんこうせいししょうかくひしょう)」と診断されてしまいました。
ただの手荒れも悪化するとれっきとした病気になるのだそう。
では今回私が診断された進行性指掌角皮症とはどんな病気なのでしょう?
■INDEX■
1.進行性指掌角皮症とは?
2.進行性指掌角皮症にかかりやすい人とは?
3.なぜ手荒れが起こるのか?
4.治療方法は?
5.進行性指掌角皮症を予防するために
進行性指掌角皮症とは?
主に利き手の親指、人差し指、中指の指先から発症し、皮膚が乾燥して剥がれ落ち、さらに硬くなってひび割れたり指紋がなくなるなどの症状があらわれます。
ひどくなると全部の指に広がり、手のひら全体にまで広がっていきます。
さらに進行すると赤みやかゆみを伴い、水ぶくれやひび割れが起こります。
進行性指掌角皮症にかかりやすい人とは?
水仕事の多い主婦や美容師、看護師、飲食業店員、また紙幣を数える銀行員や紙類を扱う仕事の人などが、
この進行性指掌角皮症にかかりやすいと言われています。
またアトピー性皮膚炎の素因を持つ人に多く見られるため、現在は完治していても小さい頃アトピーだったという人は要注意!
もともと外からの刺激に弱い皮膚の持ち主に起こりやすいようです。
なぜ手荒れが起こるのか?
皮膚の潤いは皮脂、天然保湿因子、角質細胞間脂質という3つの物質によって一定に保たれていますが、
手指は皮脂腺が少ないため皮脂膜も薄くなっています。
その代わり角質層が厚くなっていて保護する役目を果たしています。
角質層が厚いために顔よりもターンオーバーに時間がかかるため一度手荒れが起こると治りにくいのはこのためです。
角質層も石鹸や洗剤などを使って頻繁に水仕事をしたり、指先をよく使ったりした後、お手入れをしないで放っておくと水分が失われやすくなります。
そこへ指先に様々なものの摩擦刺激が加わると厚い角質層は弾力性を失いひび割れてしまいます。
治療方法は?
では進行性指掌角皮症と診断されたらどのような治療が行われるのでしょうか?
症状が軽い場合は保湿剤で皮膚に潤いを与えて症状を改善していきます。
症状が進行している場合はステロイドを使ってまずは炎症を抑え、保湿剤を併用して治療を行います。
かゆみがある場合はかゆみを抑える飲み薬が処方されることもあります。
手荒れが進行した状態だと市販のハンドクリームでは沁みたり、かえって症状を悪化させてしまう場合もありますので、自己判断せず皮膚科を受診することをおすすめします。
進行性指掌角皮症を予防するために
進行性指掌角皮症を予防するためには、日常生活での心がけが大切です。
原因の根本が乾燥や刺激によるバリア機能の低下なので、それを避けることが予防の基本となります。
●水仕事、手を使う仕事をなるべく避ける
●水仕事の際はゴム手袋着用(木綿の手袋をした上からゴム手袋をはめるようにするとゴムの刺激も防げるのでより効果的)
●お湯を使わない
●手を洗いすぎない
●手を洗った後はしっかり水分を拭き取る(濡れたままの状態だと手に残った水分が蒸発するときに手の水分まで一緒に奪われてしまうため)
●こまめにハンドクリームを塗る
繰り返す手荒れやハンドクリームなどを塗っても症状が改善しない場合は、進行性指掌角皮症になっている可能性大です。
私はいろいろなハンドクリームをドラックストアで購入して使ってみたものの、どれも一時的には潤っても、また手を洗えば落ちてしまい、またハンドクリームを塗るという繰り返しで、症状が改善することはありませんでした。
毎年のことだったので、これが普通だと思ってハンドクリームを使いながら冬が過ぎるのを待っていました。
今年初めて皮膚科を受診し、処方された保湿剤をハンドクリームを使う感覚で使用していたら、ほんの数日で、
毎年あれほどカサカサだった手が今は嘘のようにぷるんっとした手肌になっています!
冬は手荒れはみんななるものだと思っていたのですが、皮膚科の先生いわく、「手荒れや唇の荒れなどは、みんながみんななるわけじゃないんですよ。もともと肌の弱い人はとくに冬は刺激を受けて症状が出やすくなるんです」と。
なるほど…。毎年の悩みがこんなに簡単に改善するならばもっと早く受診しておきたかった!と思っています。
みなさんもたかが手荒れと思わず、一度皮膚科を受診してみることおすすめします。
2018年1月18日